断熱等級とは。

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新築住宅では欠かすことのできない、大切な検討事項である「断熱性能」。
断熱等級や、UA値等いろいろな数値が飛び交っていますが、どう選べばよいのか、正直分かりづらいと思います。
今回は、断熱等級とは何か、UA値とは何かを解説するとともに、最後は私の感覚としてどう断熱性能を選べばよいかをまとめてみました。

  • 断熱等級とは
  • UA値とは
  • 断熱の重要性 メリット、デメリット
  • 断熱のおすすめ

断熱等級とは

断熱等級とは、断熱等性能等級といい、品確法(国土交通省)によって定められた、断熱性能の指標をUA値という数値を基に指標化したものです。

現在は断熱等級2~7まで、6段階あり、下の表のように、断熱等級7が最高等級、断熱等級2が最低等級(等級1は無断熱)となります。

よく、断熱等級と共に指標にされることの多い「HEAT20」(G1、G2、G3)という民間団体の制定した指標と合わせて断熱性能が高い順に表にまとめてみました。

また、断熱等級のUA値は各地域の寒暖差によって8地域に分かれて、数値が定められているため、今回は一般的な都市部に多い6地域の場合の数値でまとめています。

UA値とは

断熱等級に欠かせない、UA値という数値は、暑い、寒いというバラツキのある人間の感覚を、一旦数値に置き換えて整理する為に使われています。

UA値とは日本語で言うと「外皮平均熱貫流率」の値。

値が小さいほど、「断熱性能が高い」ことを示します。

「平均」は何となく分かるけれど、「外皮」「熱貫流率」って??

ということで、「外皮」と「熱貫流率」について解説します。

「外皮」とは

住宅の室内の空気と屋外の空気を隔てている「壁」や、「窓」、「屋根」や「床」のことを外皮と呼びます。特に、真夏と真冬は、家の中と外で大きく気温が違うと思います。それは、「外皮」が、室内の空気と、屋外の空気を隔てているからです。

「熱貫流率」とは

熱還流率(U値)とは、熱の伝えやすさを示す指標で、値が小さいほど、熱が伝わりにくく、断熱性が高いという事になります。各素材によって値が定められています。

例えば、カップ麺の容器等に使われている発泡スチロール系の容器に熱湯を入れても手で持てますが、ステンレスの容器に熱湯を入れて持とうとすれば火傷しそう。っということが想像できると思います。

カップ麺の容器は熱を伝えにくい素材でできていて、逆にステンレス等の金属は熱を伝えやすい素材となります。その熱の伝えやすさを数値で現したものが熱貫流率です。

UA値「外皮平均熱貫流率」とは

まとめると、UA値は、建物の外皮の平均的な熱の伝えやすさの値ということになります。

断熱の重要性

断熱等級を上げる事によるメリット、デメリット。

メリット

断熱等級が高いということは、外の暑さ寒さの影響を受けづらくなるため、エアコンの効き易くなるため、電気代を抑えられます。

また、国家的にも、省エネ住宅を推進しているので、住宅ローン減税や、補助金等の優遇を受けられる幅も広がります。

デメリット

デメリットは金額が高くなることです。

断熱等級を一つ上げるのにだいたい70万~100万円の金額がかかると思っていただければ良いでしょう。初期コストと、ランニングコストのメリットを考えたバランスをとることが重要です。

 

断熱のおすすめ

今、新築を建てるなら断熱等級はいくつがお勧めか。巷では今なら、断熱等級6でしょ!5が最低限のレベル!などと叫ばれていますが、絶対この等級以上じゃなきゃダメ!ではなく、何を重要視するかによって選択すればよいと思います。

そもそも、断熱等級は単なる計算上の数値で現した等級なので、体感に置き換えると必ずしも等級が高い=快適とはなりません。

もちろん、等級が高いに越したことはありませんが、等級や、UA値にこだわりすぎる事なく、何が自分にとって必要か。満足感が高いかを考えることの方が大切だと思います。

断熱等級を一つ上げるのにだいたい70万~100万円の金額がかかります。

100万円あったら何ができるでしょうか?

設備、仕上げのグレードアップ?太陽光パネル・・・

はたまた、海外旅行などいろいろできます。

また、等級は明確に数値により区分けされていますが、等級4だとしても、等級5寄りの4か、等級3寄りの4かでも大きく違います。

私の感覚では、最低限、UA値0.65(6地域の場合)程度あれば、ある程度不快感はなく生活は出来るかなと思っています。

グラスウール断熱のローコスト住宅でも、最近の建材を使った住宅であれば、等級5寄りの等級4。UA値0.65くらいは出せるため、それでも極端に性能が悪いということも無いかと思います。

私だったらこうする

私だったら、断熱にはなるべくお金をかけず、最低限の断熱等級4でも可。その分、常に肌に触れている床材を温かみのある無垢材を使用したり、調湿作用のある珪藻土を壁に塗ったり目に見える部分や、肌に触れる部分での快適性や、温かみを重視して、そこで過ごす喜びが感じられる住宅にしたいと思います。

だって、断熱材はお金をかけても、出来上がってからは見ることも触れることも出来ませんから。

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